高卒認定(旧大検)採点ミスで和解金
昨年12月末に発覚した高校卒業程度認定試験(高卒認定・旧大検)の「世界史A」の採点ミス問題で、文部科学省は被害者約1900人に対して和解金を支払うことを発表しました。最低でも総額は約7000万円に上るとみられています。
不具合があったのはマークシート方式の採点プログラム。大検から移行した際に「世界史A」の一部の問題を自動的に採点から排除する誤った仕様になり、100点満点で、06・07年度は最大6点、05年度は最大12点の得点が反映されなくなりました。採点ミスが起きた計6回の試験の受験者数は計2万6766人、被害者数は計1901人。
文部科学省は、被害者を4分類。
■採点ミス発覚で、初めて高校卒業程度認定試験(高卒認定・旧大検)の合格が判明した80人
■既に高校卒業程度認定試験(高卒認定・旧大検)の合格者だったが、合格時期が遅れてしまった250人
■初めて「世界史A」の科目合格者となった1038人
■「世界史A」の科目合格者で合格時期が遅れてしまった533人
採点ミスによる和解金は、高校卒業程度認定試験(高卒認定・旧大検)の合格時期が遅れた期間が半年なら5万円、1年なら10万円、2年なら20万円としました。
高校卒業同程度の資格取得には影響がないものの「世界史A」が不合格とされた受験生には、同科目合格が遅れた期間が半年なら1万円、1~2年間なら2万円、2年以上なら4万円の和解金を支払います。
不要に受験した「世界史A」の受験料(05、06年度の4000円、07年度4500円)総額656万円を返還するほか、不要な受験のために予備校に通うなどして余計な授業料を支払った受験者や、それら精神的苦痛などに対する追加負担費用を和解金として支払い、被害者が和解金に同意しない場合は個別に対応していく方針とのことです。
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