中高生の保護者に聞く!子どもに期待する将来像・職業アンケート調査

保護者の声

2022/02/08

いつの世も子を持つ親は子どもに対して将来像を思い描くものです。今回の調査では12~18歳の子どもを持つ保護者300名(男女各150名)を対象に「子どもに将来どうなってほしいか」をメインテーマとしてアンケートを実施しました。

新型コロナウイルス感染症で世界中が混乱を極める中、今の日本の父親・母親は子どもにどんな夢を思い描いているのでしょうか。保護者と子どもの性別ごとの結果も見ていきたいと思います。

調査サマリー

  • 思いやりがあって明るく元気な子に育ってほしいと願う保護者が多数
  • やりたいことを見つけ、社会で自立できる大人になってほしいと感じている
  • 人気職業は会社員と公務員だが、子の意思を尊重
  • 7割超が親子で将来について話す機会を持つ

回答者とその子の属性

子は男37%、女36%とほぼ同率。
子どもが2人以上で、男女がともにいる保護者は27%います。

回答者である保護者の年齢層は以下の通り。

  • 30代:7.3%
  • 40代:56.7%
  • 50代:34.7%
  • 60代以上:1.3%

性格面:思いやりがあって明るく元気な子に育って欲しい

「子どもにどんな人になってほしいか(重視する要素を3つまで)」という質問には、半数近くである48%の保護者が「思いやりがある」を選択しました。次いで約40%が「明るく元気」を選択しています。

そのほか、子どもの性別・保護者の性別によって違いが大きかった項目を挙げます。

子どもの性別による差が大きかったもの

男女での差が大きい項目に注目すると、子どもにいわゆる「男性らしさ」や「女性らしさ」を求める傾向にあることが分かります。

保護者の性別による差が大きかったもの

父親に比べて母親は、「協調性」に関連する項目について、子どもへ期待する傾向にあることが分かりました。

将来像:やりたいことを見つけ、社会で自立してほしい

「子どもの将来に対してどのような期待をするか(重視する要素を3つまで)」という質問では、「社会で自立してほしい」と「やりたいことを見つけてほしい」が52%の同率という結果となりました。
社会が多様性を重視する傾向となっていることが影響しているのではないでしょうか。

次いで多かったのが「人間関係を大切にしてほしい」(41.67%)、「やりがいをもって仕事をしてほしい」(38.67%)でした。

「結婚して、家庭を築いてほしい」(20%)
「一流企業に就職してほしい」(4.67%)
など、過去には多くの親が期待していたであろう点ですが、世の中の流れを受けて変わってきていることがわかります。

こちらの質問でも子どもの性別による差が大きいものを挙げていきます。

子どもの性別による差が大きかったもの

差がある項目は、前段での回答と同じく、従来の「男性らしさ」、「女性らしさ」による期待の差が表れている結果となりました。

保護者の性別による差が大きかったもの

母親の方が堅実路線な回答が目立つ結果となりました。
また、子の結婚を望む割合は父親の方が多い傾向にあるのは興味深い点です。

職業:1位会社員・2位公務員も圧倒的人気はなし

「子どもに就いてほしい職業は」という質問では、1位が会社員、2位が公務員(技術系公務員も含める場合は1位)、3位が医療系となりました。

他、専門職で人気が高かったのは5位のエンジニア・プログラマーです。しかしながら、いわゆる圧倒的人気な職業というのはないのか、その他を選ぶ人も10%いました。

さまざまな職業の選択肢がある現代。現在無い仕事も生まれてくるため、これといったものがないということなのでしょう。また、前項の回答で、「やりたいことを見つけてほしい」という期待が多かったことから、子どもの職業に対する希望は現代の保護者には少ないようです。

子どもの性別による差が大きかったもの

男子に対してはエンジニア・プログラマー(13.5%)を望む傾向があり、女子に対しては公務員(事務・技術計30.6%)、医療系(19.4%)を期待する声が大きいようです。

保護者の性別による差が大きかったもの

母親は公務員を望む傾向が強く(31.3%)、父親は会社員を望む傾向(30.0%)にあります。
子どもの性別と異なる点で興味深いのは、父親は医療系(13.3%)を、母親はエンジニア・プログラマー(10.0%)を期待する傾向が見られる点です。

子に期待する職業と回答の理由は?

公務員

  • 世の中どんなことがあろうと一般企業より安定しているし保証されているから
  • 自営だがコロナで収入が減り、普通にしていてほしいから

会社員

  • 業界も企業も様々で自分の興味ややりがいで幅広い選択ができる
  • 地道にしっかり働いてもらいたいから

医療系

  • 今のご時世引く手あまたの職業で社会貢献もできるから
  • 安定し、社会的地位が確立されているから

エンジニア・プログラマー

  • 手に職つければどんな会社も渡り歩いていけるから
  • 本人がIT系の仕事を望んでいるので応援したい

その他

  • 働くことに生きがいを感じないと仕事の意味がわからなくなり、生きていることの意味を持てなくなる(自分がやりたいこと)
  • 自分らしく、自分がやりたい仕事を見つけ頑張ってほしいから(自分がやりたいこと)

保護者に人気の職業は「安定しているから」という理由が多かったのですが、その他の回答を見ても分かる通り、いずれの項目についても「自分でやりたいことを決めてほしい」、「子どもの意思を尊重したい」ということを回答している方が非常に多い結果となりました。

親子で将来について語り合い、本人の希望する道へと進めるように

「家庭で子どもの将来について親子でどのくらい話をするか」という質問では、71.33%の保護者が「よくする」、または「たまにする」と回答しました。
子ども本人の意思を尊重したいという保護者が多いからこそ、普段の子どもとのコミュニケーションの中で、将来についてどのような希望を持っているのか話し合う機会を持っている家庭が多いということがうかがえます。

今回の調査では父親か母親か、子どもの性別による回答の差異や、保護者の性別での差異が多少ありましたが、基本的に保護者は子どもが生活の中でやりたいことを見つけ、やりがいを持って世の中で自立していってほしいという想いを抱いていることがわかる結果となりました。

先行き不透明な昨今、なるべく子には安定して生活をしてほしいという願いは当然のこと。しかし、こんな厳しい世の中だからこそ、自分らしく生きてほしいというお父さんお母さんからの力強いメッセージが伝わってくるようなアンケート結果でした。

「子どもの将来に関する調査」概要

  • 調査対象:12~18歳の子どもを持つ保護者300名(男女各150名)
  • 調査期間:2022年1月22日
  • 調査方法:インターネットでのアンケート調査

※アンケート結果、またグラフなどのデータはすべて「通信制高校ナビ」が権利を持ちます。転載をされる際は、必ず「出典:通信制高校ナビ」という表記と、当サイトへのリンクをお願いいたします。

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この記事を書いたのは

通信制高校ナビ編集部