もしかしたら、うつ病かも…? 手元に置いておきたい、お役立ち本5選
本などから学ぶ
2017/12/13
最近なんだか調子が悪い。もしかしたら、うつ病?
そんな時のために手元に置いておきたい本を5冊ご紹介します。
『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』(田中圭一/KADOKAWA)
自身もうつ病を患い快復した経験を持つ著者が、同じくうつ経験者たちにインタビューを重ねたドキュメンタリーコミック。登場するのは、大槻ケンヂ、宮内悠介、内田樹といった有名人から、OL、編集者、教師と多様な顔ぶれです。
うつ病を患っていると、文字を読むこともままならない人もいるでしょう。しかし、マンガエッセイである本作は、活字ばかりが並ぶ専門書よりも読みやすく、内容が頭に入ってきやすいところもうれしいですね。
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『身近な人がうつかなと思ったら読む本』(和田秀樹/小学館)
うつ病患者の家族に向けた本。著名な精神科医である和田氏が、うつ病患者とその家族に向けて「うつ」との向き合い方を紹介しています。
夫、妻、婚約者、同僚・部下、親、子どもがうつ病かもしれない、という9つのケースを取り上げて、対処法を具体的に紹介。「家族は自分を責めないように」などのアドバイスや、家族にしかできない薬の管理などがわかりやすくまとめられています。
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『ちょっと今から仕事辞めてくる』(北川恵海/メディアワークス文庫)
「うつ」を描いた小説。ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられます。
上司のパワハラ、先輩社員の妬み、自殺など重いテーマが随所に盛り込まれていますが、「ヤマモト」の関西弁がその重さを感じさせません。テンポ良くストーリーが進んでいくので、読み手の心に負担をかけない作品です。
作中で「ヤマモト」が隆に「人生って誰のためにあると思う?」と問いかけるシーンがあります。ぜひ、あなたも隆と一緒に考えてみてください。
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『それでいい。自分を認めてラクになる対人関係入門』(細川貂々、水島広子/創元社)
「ツレがうつになりまして」の著者・細川貂々が、精神科医で「対人関係療法」の第一人者・水島広子に会いに行くマンガエッセイ。登場するキャラクターが親しみやすく、読みやすい作品です。
“ネガティブ思考クイーン”な著者が画く等身大の成長物語なので、うつ病の一歩手前にいる人、うつうつとした気分や不安を感じる人、ついネガティブ思考になってしまう人におすすめ。「世の中8割の人はボーっと生きている」、「自分以外の人は優秀で完璧だと思っていませんか?」といった水島先生のセリフは、頑張らなきゃといつも心に言い聞かせている人の心をほどいてくれるはず。
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『「今、ここ」に意識を集中する練習』(ジャン・チョーズン・ベイズ 著、石川善樹 監修/日本実業出版社)
「マインドフルネス」の実践本。マインドフルネスとは、自分の体や頭や心の中、さらに身の周りに起きていることに意識を完全に向けること。日常の中でできる、「今、ここ」に意識を集中する練習の方法が53通り紹介されています。
例えば、「食べるものに思いをはせる」という練習があります。これは、数えきれないほど多くの生き物の命のエネルギーを取り込んでいることに気づき、感謝につながるというものです。
著者はアメリカで禅寺を営む女性小児科医師、ジャン・チョーズン・ベイズ。著者によるとマインドフルネスとは「批判や判断の加わらない『気づき」」のことだそう。本作は、うつ病について言及されている作品ではありませんが、心をやわらかく強く鍛えるヒントが散りばめられています。
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気分が落ち込んだ時のために、手元に本を用意しておこう
うつ状態になると、本を読むのも億劫で苦しいことかもしれません。ですが、読むことで心がラクになる本もあります。
今すぐに読めなくても、まずは手元に本を用意しておき、思い立ったときにパラパラと読める状態にしておくといいかもしれませんね。
(選書・執筆:水本このむ 編集:田島里奈/ノオト)
※本記事はWebメディア「クリスクぷらす」(2017年12月13日)に掲載されたものです。