【アンケート調査】通信制高校に期待すること・不安なこと
通信制高校
保護者の声
2019/10/15
新しい学び方としてメディアに取り上げられることも多くなった通信制高校。現在では高校生の17人に1人が通信制高校を選択しています。
そんな通信制高校を検討する方は、いったい通信制高校に対してどんな期待や不安を抱いているのでしょうか。
通信制高校ナビでは、当サイトから学校へ資料請求を行ったユーザーに対し、通信制高校に対する期待と不安に関するアンケート調査を行いました。
通信制高校への不安
通信制高校への不安に関するアンケート回答者:114人
- 親:58.8%
- 本人(子ども):39.5%
- その他:1.8%
親子別に見る 通信制高校への不安
<親の回答例>
- 通学が続けられるのか、大人の支援がちゃんとあるのかが不安です(高校1年生の親)
- ちゃんと卒業出来るのか?大学進学は可能か。費用や、支援金はどうなのか?(高校1年生の親)
<本人の回答例>
- 不登校です。自分で計画的に勉強できるか卒業できるか不安です。(中学3年生)
- 楽しく通えますか?制服はありますか?将来無事に就職できますか?(中学3年生)
親にとって最も不安なポイントは「学費」、そのあとに「通信制高校への知識」と続きます。
一方、実際に通信制高校へ通うことになる子ども本人は、「進路」と「卒業できるかどうか」を最も不安と感じていることが分かりました。
他にも「登校できるか」「編入時期・単位引き継ぎ」に対しても不安要素を抱えているようです。
不安なポイントに見られる親と子ども本人の意識の違い
親側は学費という現実的な課題と、通信制高校自体の仕組みや卒業システムについて不安を感じていることから、「お金を出すからには、どんな内容なのかをしっかり把握しておきたい」という堅実な意識を持っていることが伺い知れます。
実際に通うことになる子ども本人は、不登校などになっている生徒も多いためか、
- 本当に自分は登校できるのか?
- 同級生と同じように高校を卒業できるのか?
- 友達と同じように大学や専門学校などへ進学することができるのか?
のように、自分や自分の未来への不安を抱いていることが分かります。
通信制高校への期待
通信制高校への期待に関するアンケート回答者:104人
- 親:60.6%
- 本人(子ども):32.7%
- その他:6.7%
親子別に見る 通信制高校への期待
<親の回答例>
- 子供が歩む道のお手伝いをしてくださる、心通い合える先生と出逢えれば最高です!(中学3年生の親)
- 子供にあったコースを選べ、勉強したいと思える学校、やる気がわいてくるような学校(高校1年生の親)
<本人の回答例>
- 高校卒業資格の獲得と、パソコンの技術の獲得(高校中退)
- 自由と責任があり、校則があまりなく自分の意思で行動出来る(高校1年生)
親が期待することは、「サポート体制」と「高卒資格」の2つが圧倒的です。
子ども本人も「高卒資格」に対する期待は親と同様に高いものの、もうひとつの期待値が高い項目は「大学進学」となっています。
通信制高校へ期待するものに対する親と子ども本人の違い
親は、「不登校でも安心して学べる」への期待も高いことから、精神面や学習面でのサポートをしながら、高卒資格取得へ導いてくれることを期待していますが、子ども本人は高卒資格だけではなく「自分のペース」を大切にでき、穏やかな「人間関係」を築きながら大学進学までを達成できることが重要なのだと分かります。
この期待する項目の違いから、親は学校や先生といった大人側への期待が高く、子ども本人は学校や先生に対しては学力のサポートのみを期待している可能性が考えられそうです。
通信制高校を検討してもらうには不安と期待を意識して
通信制高校を検討する場合、学校の先生から提案される場合を除けば、親や子ども本人のどちらかがまず通信制高校へ興味を持ち、「こんなものがあるよ」と提案することになるでしょう。
ですが、通信制高校を検討するにしても、親と子ども本人で捉え方や心配ごとが違うということがアンケートによって分かりました。
この結果を活かして、通信制高校を親や子どもに興味を持ってもらうため、不安を解消し期待を膨らませられるような提案をしてみるのはいかがでしょうか。
▽親へ通信制高校を検討してもらう場合
- 費用はいくらくらい必要なのか
- 通信制高校の仕組み
- 学校の卒業率
- 学校がしてくれるサポート内容
◎参考ページ
▽子どもへ通信制高校に興味を持ってもらう場合
- 登校頻度が調整できるなどの通信制高校のメリット
- 大学進学した人の実績や体験談
- 編入や単位引き継ぎが可能かもしれないといった説明
- 学校へ行って、雰囲気を見ることの提案
◎参考ページ
こんな風に相手が不安に思いそうなポイントや期待に繋がりそうなポイントを説明してみると、話を聞いてくれるかもしれませんね。
もちろん、人によってはここに出てきていない部分が気になる場合もあります。また、子どもの場合はそもそもまだ精神的な休息が十分ではな状態もあり得ますので、その場合はまず休むことを優先してあげてください。
※アンケート結果、またグラフなどのデータはすべて「通信制高校ナビ」が権利を持ちます。転載をされる際は、必ず「出典:通信制高校ナビ」という表記と、当サイトへのリンクをお願いいたします。
この記事を書いたのは
通信制高校ナビ編集部