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高校で留年しそう!留年する基準や留年した後の選択肢とは?
「高校、留年するかもしれない……」
留年とは進級もしくは卒業できないことをいいます。高校生活を送っている人のなかには、留年に対して不安を持っている人もいることでしょう。しかし、留年が決まる基準や仕組みを理解していれば、留年を回避できるかもしれません。
今回は留年が決まる仕組みや、留年する割合、留年した場合のその後の選択肢などを紹介します。
もしすでに留年の可能性が高く、学校を辞めようか検討している人はこの記事もぜひご覧ください!
高校の留年とは?
留年とは、何らかの理由で次年度も現在在籍している学年に留まることをいいます。たとえば高校2年生で留年が決まった場合、通常は翌年に3年生へ進級しますが、再度2年生として勉学に励むことになります。
また、3年生で留年した場合、卒業は翌年以降に持ち越されます。ちなみに留年の正式名称は「原級留置」です。
高校の留年はそもそもどういう基準でなるの?
そもそも、なぜ高校で留年が起こるのか、理由を説明します。高校で通常どおり進級(または卒業)するためには、次の基準をクリアする必要があります。
- 単位
- 成績
- 出席日数
簡単にいうと、これらの基準をクリアできなかった場合に留年が決まるのです。
高校留年の基準となる単位の仕組み
留年は「単位」の取得状況によって決まります。単位は「各科目で必要な授業内容を勉強した」ことを証明するもので、単位を取得するためには、各科目での「成績」と「出席日数(欠席)」の基準を満たす必要があります。
高校留年しないための条件:成績
単位取得の基準のひとつに「各科目の定期テストで基準点を下回らないこと」があります。つまり、定期テストで赤点を取らないことが単位を取る条件のひとつです。ただし、赤点を取ったらすぐに留年が決まるわけではありません。
たとえば「同じ科目で何度も赤点を取る」、「補習授業に出ない」、「追試験でも赤点を取る」などをしてしまうと、留年する可能性が高くなるので注意が必要です。
また、学校によっては「通知表の成績」や「生活態度」、「提出物の提出状況」などが成績に影響する場合もあります。テストで基準点以上を取れていたとしても、これらが減点されて留年する…ということも考えられるので、学校側にどのような基準を採用しているか一度確認してみましょう。
高校留年しないための条件:出席日数(欠席)
単位取得の基準2つ目は、出席日数です。
県や学校が定める基準以上の出席日数がないと単位は取得できません。一般的には3分の1以上が多いようですが、どのくらい出席すれば日数が足りるのかというのは、各県や学校によって異なるので注意が必要です。
単位取得の出席日数については生徒手帳に記載されているのが一般的ですが、記載がない場合は、先生に確認すると良いでしょう。
また、誤解してほしくないのが、「出席日数=登校した日数」ではないということ。出席日数は、科目ごとの出席時間数で計算されるため、学校に行けば良いというわけではありません。
さらに遅刻についても注意が必要です。学校によって規則が異なりますが、「遅刻○回で欠席1回」「○分遅刻で欠席1回」のように遅刻も出席日数に影響してくるので、出席日数と合わせて遅刻回数についても確認しておきましょう。
高校を留年しそうな人へ!救済措置もある
留年を懸念している人のなかには、「どうにかして留年を免れたい!」と思う人もいるでしょう。学校や先生の方針によっては、補習や追試などの救済措置を設けている場合があります。そのため、留年が確定しているわけではなく、「留年しそう」という状態の人は、学校側に相談するのもひとつの手です。
補習や追試によって高校留年を免れる
留年の基準は各県や学校によってさまざまですが、留年しそうな場合は学校側から生徒に対して何らかの注意喚起があるのが一般的です。その際、留年しそうな理由にあわせて次のような救済措置を提案されることが多いでしょう。
- 成績:補習、追試、レポート提出など
- 出席日数:放課後、または夏休みなどの長期休暇を利用した補習
ただし、各学校や先生の方針によるので、救済措置はすべての学校で対応しているわけではありません。しかし、留年者を出さないために補習や追試などの救済措置を設けている学校がほとんどです。
こんな人が留年しやすい!高校で留年しやすい人の特徴とは?
留年する理由は人それぞれですが、留年しやすい人は次のような特徴があることが多い傾向にあります。
- 生活習慣の乱れ
- 学校が合わない
- 計画性がない
特徴①:生活習慣の乱れ
夜遅くまでスマホで動画視聴やゲームをしている、アルバイトで帰りが遅いといった夜型生活になっている人は、朝起きられないことが多く、また体調を崩しやすい傾向にあります。こうした生活をしていると、遅刻や欠席を繰り返すようになるため、留年しやすくなります。
今、夜型生活をしている人は、夜更かしを辞め、朝は決まった時間に起きられるように生活習慣を見直しましょう。
特徴②:学校が合わない
学校に仲の良い友達がいなかったり、勉強がわからなかったりすると学校に行くことが億劫になってきます。そのうち、遅刻が増え、欠席が増え…と徐々に足が遠のいてしまうこともあるでしょう。
そのほか、思っていた学校生活と違った、忙しすぎるなどでも高校へ行けなくなってしまう人は多いものです。
もしクラスの雰囲気が合わなかったり、勉強についていけなかったりする場合は先生に相談してみましょう。場合によっては、保護者に相談して転校するのもひとつの手です。
▼参考記事
通信制高校を知って道が開けた 鹿島学園 先輩インタビュー
特徴③:計画性がない
勉強に楽しみを見いだせないと、宿題やテスト対策を面倒なこととして捉えてしまうため、後回しにしてしまいがち。結局提出期限やテストに間に合わずに成績不振で留年になる、というケースもあります。
現代では、スマホや漫画、ゲームなどの娯楽が多いため、ついつい楽しみを感じるほうに流されてしまいます。その結果、留年すればさらに面倒なことになるため、目の前の楽しみよりも先に面倒なことを片付けるのが吉です。毎日のスケジュールを見直して、計画を立てることを習慣づけましょう。
留年は本当にある!高校で留年する人の割合
環境によっては留年があまり身近なものではないこともありますが、実際にはどのくらいの人が留年しているのでしょうか。その人数と割合を紹介します。
全日制高校を留年する生徒の割合
令和元年度の全日制高校の生徒数は3,086,434人。そのうち、全日制高校で留年しているのは5,340人なので、約0.2%の人が留年していることになります。約577人に1人の割合なので、全日制高校で留年する人はそれほど多くないという印象を受けます。
参考)文部科学省
・高等学校教育の現状について
・令和元年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
不登校で留年する高校生は約14人に1人
高校で不登校となる人は50,100人。うち留年に至るひとは3,491人となっています。つまり不登校の生徒になると、留年する割合がかなり増加していることがわかります。
参考)文部科学省
・令和元年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について
留年はいつわかる?確定する時期とは
留年が決まる時期は、留年する理由によって違います。
- 成績:学期末試験が終わった後
- 出席日数:規定の出席日数を下回ったとき
繰り返しになりますが、赤点を取ったらすぐに留年が決まるわけではありません。しかし、赤点を取る回数が多いと成績不振で留年になる可能性が高くなります。成績不振の場合は、学期末試験が終わった後に、先生たちが行う成績会議で留年対象者を決定。その後、保護者面談を開き、留年や退学も含め、この先どうするかを話し合います。
また、出席日数が留年の理由になる場合は、規定の出席日数を下回った時点で留年が確定します。連続で休んだり遅刻したりすると、早ければ1学期中に留年が決まることもあるでしょう。
高校で留年できる回数とは?
留年を繰り返している人の場合、「高校で留年できるのは何年までか」といった疑問を抱くかもしれません。結論からいうと、高校で留年できる回数は、各学校の規定によるため、10年のところもあれば、6年のところもあります。
なかには規定を設けていないケースもあるようです。こうした規定は生徒手帳に記載されていることが多いので、確認しておきましょう。
高校を留年しそうで不安な方へ
留年は成績と出席日数が大きく関係してきます。これらが規定に達しない場合は、単位を取得できず留年にリーチがかかるので注意しておきましょう。ただし、留年しそうな場合に救済措置を設けている高校もあるため、学校側に相談してみることをおすすめします。
また、留年が確定している場合、その後の選択肢は留年だけではないことを知っておくことも大切です。デメリットばかりが注目されやすい留年ですが、メリットもあるので、両方の面をよく考えながら留年するかどうかを決めると良いでしょう。
最後に、「留年=落ちこぼれ」ではありません。一人ひとり顔や身長が違うように、性格や適正も異なります。全日制だけが正解ではないうえに、通信制高校や定時制高校などからでも将来を切り拓くことはできます。留年という言葉のイメージに踊らされずに、自分の適正や将来像をよく考えたうえで、将来の選択をしていきましょう。
この記事を書いたのは
通信制高校ナビ編集部
「一人ひとりに最適な学校探し」をテーマに、さまざまな進路選択を考える生徒さん、親御さんに向けて、よりたくさんの選択肢を提供できるよう、通信制高校、サポート校に関連する情報を発信しています。